
自分の声の可能性が広がったことです。宝塚では14年間、男役として声を野太く出して歌ってきたのですが、今回はひとりのアーティストとして、透き通るような声を出してみたり裏声を使ってみたりする中で、自分はこんな声も出せるんだという発見がありました。
1月に行われたライブでは、舞台化粧や衣装をつけずに人前に立つので緊張するかなと思っていたのですが、会場の皆様が、“アーティスト・真飛 聖”を暖かく迎えてくださったので気持ちよく歌うことができました。

舞台では、80名を越える花組全員の力を合わせますから、コーラスひとつをとっても何層も深みのある声を生み出すことができます。でも、今回のCDのレコーディングでは、自分ひとりの声を色々な音程にのせ、それを重ねていくという初めての経験をしました。そこで感じたのは、宝塚の舞台では、みんなの協力があるからこそ自分が歌っていられる、ということ。一方で、ライブで得た感覚を舞台に生かせればとも思っています。このような相乗効果をもたらしてくれるので、今後も新たな世界に挑戦して芸の幅を広げていければと思っています。

公演中はかなり体力を消耗しますから、しっかり食べるように心がけていますね。周りには驚かれますが、毎日ケーキを2、3個食べて、疲れをとっています(笑)。
もうひとつはジンクスのようなものですが、パンツも靴も左足から履きます。舞台で衣装の早替わりが連続すると、着替えも秒単位。そういう時には自分が上着を脱いでいる間に衣装部さんが靴を脱がせてくれるので、その作業を効率よくするための工夫でもあるんですよ。ただ、こだわりすぎてもいけないので、決め事はあまり増やさないようにしています。